Shing02インタビュー#01「Love You Like Water」ができるまで

shing02(以下略):友達がいて……本名ブランドンっていうんですけど、ディックドッグっていう。ハワイ出身の…両手にハワイ島の入れ墨を入れているような、面白い奴なんですけど、その彼がすごいスクラッチが得意で、めっちゃめちゃうまくて。そのうえ、ビートも作れるので、いつもなにか一緒にやろうよと言っていたんですけど、彼は、ひとりで家でこつこつこつこつ作っているような人でなかなか今まで実現できてなかった。

で、一回家に呼んだときに、たくさんビートが詰まったCDを持って来てくれたことがあって、その時、いろいろ聞かせてもらったものの中にこの曲があったんです。だけど普通、ビートを自分で作っていたら、打ち込みの(オリジナルの)データがあるはずなのに、ステレオのファイル、CDに入っているファイルしかないと本人は言いだして……この曲のオリジナルのデータがすでになかった。

shing02

元データがあれば、それを 別々にパソコンに取り込んでいろいろ音を太くしたりとか、音色に加工ができるのに「ステレオのデータしかないから、それができない」と彼は言ったんだけど、「最終的には、どれもステレオになるんだから。それを取り込んで加工して、音を足すなり、いわゆるダブミックスっていって、エコーをかけたり、もちろん言葉を足したり、ぜんぜん曲にできるから(大丈夫だよ)!」って言って説得しました。

shing02

shing02

CDの中に曲はいっぱいあったんだけど、これが僕は一番気に入ったから「一緒にやろうよ、二人で曲、仕上げようよ」って言って、作業を始めたんです。で、曲を聴いていたら、僕もイメージがワ〜ッて沸いてきて。なんとなく「懐かしい甘い感じにしたい」というのがあって。それで、なんていうのかな?そうだ、歌詞自体は、今までにいわゆるヒップホップビーツで、ラブソングみたいなものも書いたことはあったんですけど、その時には、もうちょっとひねった感じにしたいかなと思って。

で、内容はひねっているんですけど、題名は超ストレートなみたいな。『Love You Like Water』っていうのは、直訳すると「あなたを水のように愛する」って意味ですけど、歌詞の中では「体が水を欲するように私はあなたを愛しています」みたいなことをさらっと、英語で言えたらなーと思って。だから、歌詞の内容自体も「もし、僕たちが愛しあえなくても、分かり合うことができる」そんな感じにしたんですけど。

shing02

とりあえず、歌詞ができたんで、(トラックに)のっけてみました。それと、曲中のキラキラキラって音は、元々彼のループの中に入っていたんですけど、そのほかにも自分で、チャラチャラ…と鈴の音とかをマイクの前で鳴らして入れてみました。後は、足してみたり、ディレイを要所要所にかけたり、スネアをパーンと打ち込んだり、つまみを直接いじってみたり……と。そういうダブミックスっていうのは、曲を立体的にするのにすごい効果的な手法だと思うんですよね。

ただ、おんなじ音がずっと流れているってわけではなくて、直接生でつまみをいじるっていうのは。で、最後にちょこちょこってオルガン弾いて音、入れて。それでも録った時には、これはけっこうラフだなって思ったんですよ。いろいろソロのパートとか。初めのうちは歌録りも、やり直したいとも思っていたけど、聴いているうちに「味かな?」とか思って。音のズレとかもね。それで彼に電話して「できたからとりあえずネットにあげようよ」って言ってアップしたんですよ。

shing02

shing02

shing02

元々、黒田さんから「なんか曲あったら言ってね」みたいな感じで前もって言われていたから、まあ、ネットにアップしたばっかだし、こういうおもしろい…タダで(ネット上に)あげたもんだから、また誰か別の人もタダで映像とか作ってくれたらうれしいな、と思って。そういう企画だったんですよ。

だから応募していただいた作品に関して言えば、細かい音とかに合わせて……ちょっとした細かいキラキラって音とかスネアとかに細かい映像とかがつけてあるっていう、そういったものが、それぞれ個性があっておもしろいと思ったし、まず、全体的に音を解釈して、映像をつけていくってのがおもしろいと思った。

Shing02が描いていた「Love You Like Water」の映像イメージ

Shing02

「元データがないから、無理」と言うのを「大丈夫だから、ちゃんと曲になるから」と説得しました(笑)

違う種類とかの動物同士が愛し合って、子供はつくれないけれど、でも、好き、みたいな感じがあったら面白かったかな。とか。リスとアライグマが好き、になっちゃった、だけど、みたいな(笑)

今回シンゴさんに曲を提供してもらったのは、やっぱり自分の好きな曲に映像をつけたいって思っている人がいるから、そういう人につけてほしいなって思ってなんですが。結構(曲を)使っちゃいけないって思っている人が多いから。YouTubeに乗っているのは、結構確信半的にあげてますよね、みんな。
Shing02:あれは普通に、よく、ロールプレイングゲームと合わせているのとかありますけど。あれやっているのは、ぜーったい日本人じゃないと思うけど。
YouTubeに使われているのって、どんな気持ち?
え? 誇りに思いますけど(笑)

(映像を作る側から―41さん)
「あの、僕ら、映像を作っている立場から言うと、どうしても音楽が欲しいんですよ。そうすると、(楽曲を)探すところって限られていて大変なんですよ。自分で作ったものをつけたいっていう時もあるんですけど、やっぱり曲数が多くあるところが、欲しいというなあというのがありますね。今回の場合とか、僕個人が作りやすかったってこともあるんですが、こういう試みっていうのが、とてもよかったと思います。いい機会だなあと」
(うなずく、Shing02氏)

刺繍のやつですが、サイトにあがっている刺繍ですが
賞品の刺繍。じゃあ、じゃんけんで。

刺繍

なんで、刺繍なんですか?
こういうネットに載せるのでも、なんか特に最近の自分は、手書きのが面白いと思っていて。なんとなく、紙に刺繍したいなと思って。

>>Shing02 インタビュー#02 「映像観とテクノロジーについて」へ続く

▲ショートムービーコンテストTOPへ戻る

neom